少女は泣きながら走っていた。
もうどれくらい走っているのかはわからない。ただ気の遠くなるような長い時間走っているのだけはわかっている。
息が切れて呼吸が上手く出来ない。足が縺れて何度も転んだ。
それでも少女は走り続けた。
この真白で絶望に満ちた世界から抜け出すために。






ふと目線を上げると、
まだ遠いがこのまま走り続ければすぐにたどりつくであろう場所に長い銀髪をなびかせた青年が立っていた。


少女はその姿に安心して消してその青年から目線を外さずにほんの少しだけスピードを落として走る。
もう触れられる距離にまで近づくとふらりと足の力が抜けた。
倒れこむ前に青年の腕が優しく少女のちいさな身体を受け止めると少女は青年にぎゅうと抱きついた。




「たすけて     。もうここはいやなの。どこまで行っても誰もいなくて、はやくここから 、」




連れだして。

そういい終わる前に青年はそっと少女の頬に触れて親指で口に触れて微笑んだ。

――暖かい。
ああ、これは夢じゃなかった。あの絶望は夢ではなかったけど、ここにいる彼も夢ではない。
やっとここから逃げ出せる。
少女は瞳に涙をためながら同じように微笑むと、彼は笑ったまま――



         



ゆっくりと、涙が白い頬を伝わった。




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オチが読めそうな微妙に続きそうな暗い話。


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